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partⅡ 小森はるか(映像作家)

 

テーマ「記録と表現」

テーマ「記録と表現」
 
~作品や活動について紹介した後、参加者の方とテーマについて話し合います。~
(テーマ『記録と表現』2015/8/9開催)
 
ワークショップ第2弾は静岡美術学院OGの小森はるかさんをお招きしました。小森さんは現在、岩手県陸前高田に居を構え、現地で活動を行いながら、映像作品の制作や対話の場をつくる活動を続けています。今回も東京・日本橋のギャラリーにて個展会期中のお忙しいなか、アトリエにて作品上映と参加者と話す時間を設けていただきました。
 
作品上映のほかに小森さんが現在の活動やそこに至るまでの経緯をお話くださいました。
 
2011.3.11 東北大震災
被災地の様子や地元の人々の様々な苦悩を"言葉”で伝えることに限界を感じたことがきっかけで、作品として表現しようと思ったことが活動の始まり。家族を失った蕎麦屋や写真館でアルバイトを始め、『誰かの身体になる』ことを経験。
 
発表するなかで「記録」が、果たして芸術作品として「表現」になっているのか、また「やめてほしい」と、それ自体に嫌悪感を示されることも。日本では発表の場をもつことがなかなか難しい中、ロンドンのギャラリーは「作品」であるかなどの疑問は一切なく興味をもたれ展示に至る。(2014.5 「砂粒をひろう ~Kさんんの話していたこととさみしさについて~)
 
●【希望の架け橋】(陸前高田駅周辺)
被害を受けた中心市街地に津波対策の防波堤として、12.5Mの盛り土をするために向かいの山を切り出し、土を運ぶベルトコンベアを建設。
「復興」として国が進めるこの計画は、地元住民にはよく説明されておらず、自分たちの町が金網越しの「工事現場」となった。
被災後、地元の人々が植えた花を自分たちで引き抜いて片付ける場面や、最後に岩を囲んでの盆踊りの姿、すべてがこの「希望の架け橋」の力で埋められていく。
 
●映像作品『息の跡』で撮影した、陸前高田の種屋さん。
自分の感じたこと、経験したことを文章として記録したいという思いがある一方で、日本語では直接的すぎて言葉が突き刺さってしまうという悩みに直面する。そこで津波で流されていた辞書を拾い、全く理解していなかった英語で文章を書きはじめる。それが海外の人々からも大きな反響をよぶ。(『The Seed of Hope in the Heart』)書くうちに英語がわかるようになってきたので、中国語やスペイン語などでの表現を続けているとのこと。

今回、小森さんから提案があったワークショップテーマ「記録と表現」。
被災者に頼まれ「誰かの代わりに見る」ことから始まった記録。
 
忘れない、消えてしまわないため、記憶に刻むため、また伝えるための記録。
 
そしてどう伝えるか表現について考えること。
 
こうしてその時間を振り返ると、その場限りで終わることなく、たくさんの重要なテーマを考える時間が生まれたことに気づきました。
   
参加者の感想
・「素晴らしい仕事だと思う。映像をみて金網越しに見えた白い花がうつる場面は感動的だった。「記録」とそして「記憶」についても話したかった。」
 
・「作品を見終わった後に不思議な気持ちに包まれた事を時折思い出します。震災の後、テレビなどで様々な番組や特集が組まれ、幾度となく目にする機会がありましたが、それらのナレーションでまとめられた映像よりも、黙々と作業する機械や静かに揺れている草が強く記憶に残っています。講習(ワークショップ)で言葉で伝える限界という話が出ました。報道の内容に少し白々しさを覚えてしまうのは、伝える例の主張が入るために自然と悲しみの額が作られてしまうからなのかなとと思いました。現地のありのままの、かといって有象無象の寄せ集めではない言葉と風景に確かに悲しさだけでない何かを含んでいると感じました。活動に難色を示す人も少なからずいると聞きましたが、風化させないために記録する仕事は絶対に必要だと思います。今回、自分の内にあるものを外に出すだけが表現ではないと気付き少し視野が広がった気がします。」